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IRBとCRB

臨床研究をする時に、避けて通ることのできないのが倫理審査委員会(施設により「研究倫理審査委員会」、「医の倫理審査委員会」、「研究審査委員会」などいろいろな名称があります)の審査です。倫理審査委員会はIRB(Institutional Review Board;施設内審査委員会)と略されることが多いですね。

それとよく似た組織として、臨床研究法に基づくCRB(Certified Review Board;認定臨床研究審査委員会)があります。この組織は、臨床研究法による特定臨床研究を審査する組織です。臨床研究法において、多施設における特定臨床研究の審査は、1つのCRBで一括審査することが定められています。そのため、CRBの「C」をCentral(中央)と勘違いしている先生もおられますがCRBの「C」はCertified(認定)ですので注意しましょう。

2021年6月30日から、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」と「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」が一本化されて「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」(今は「新指針」とか「生命・医学系指針」などと略されていますが、どのような略称になるのか、まだ、決まっていないようですね)が施行されました。この新指針おいて、多施設研究はなるべく一括審査をするように求められてますが、その審査をするのは臨床研究法におけるCRBではなくIRBです。従って、新指針における研究を一括審査する倫理審査委員会は「CRB」ではなく「Central IRB」なので、気をつけましょう。

これからも、ボチボチとブログをアップしていこうと思いますが、定期的にアップした方が読みやすいと思いますので、なるべく、毎週月曜にアップするように致します。ブログについての感想やコメントもお願いします。もしも、間違いなどがありましたら遠慮なくコメントください。

第1度近親と第1度親等

遺伝性疾患でよく使われる単語に「近親(relative)」があります。第1度近親は、自分の遺伝子の1/2を持っている血縁者で、両親と子供、兄弟姉妹になります。祖父、祖母、孫は自分の遺伝子の1/4を持っているので、第2度近親になります。

よく似た言葉に「親等」があります。これは、主に法律で用いられる用語で、自分からの遠さを示します。第1度親等は両親と子供、第2度親等は兄弟姉妹、祖父、祖母、孫になります。兄弟姉妹は、自分→両親→兄弟姉妹になるので、距離が両親より2倍になります。

兄弟姉妹は、第1度近親であり、第2度親等です。ややこしいですね。

PS:以前に「親近」と記しておりましたが、「親等」の間違いでした。すみません。ご指摘頂き、ありがとうございます。また、間違いがあれば、是非ともご指摘ください。

メールのお作法

メールを送るとき、私はいつもメールの最上段は下記のような書き方をしています。

「大阪一郎先生へ: 石川秀樹より(CC:東京二郎先生)」

メールをみて、最上段にこれが書かれていたら、誰から来たのかすぐに分かるので、良いと思って始めたのですが、残念ながら誰も真似をしてくれないですね。

私も、メールに「拝啓・敬具」や「前略・草々」などはさすがに書かないですが、やはり最初に「いつも大変お世話になっております。」や「ご無沙汰しております。」「メール、ありがとうございます。」などを書いてしまいます。メールは用件だけを書けば良いと言われることも多いですが、短い文章の中でも、書いている人の気持ちがにじみ出ているように感じることがありますので、丁寧に文章は書きたいです。

メールは事務連絡や書類提出、日程調整などにはとても便利ですが、微妙な問題や苦言については、こちらの気持ちが上手く伝わらないことが多いので、これまではすぐに電話をするようにしていました。しかし、今はすぐにウエブ会議ができるので、微妙な話はウエブ会議に切り替えることが増えましたね。

御侍史と御机下

医師の世界では、手紙やメールで「御侍史」、「御机下」をつける人が多いですね。これは、相手を敬う気持ちを表すために記していると思いますが、現在も広く用いられているのは医師の世界だけのようです。近い将来、廃れていくのでしょうね。

ホームページについて

ホームページのトップ画面の灯台は、石垣島の御神崎の灯台です。5年ほど前に福大の八尾建史先生とダイビングに行ったときに八尾先生が撮った写真を使わせて頂きました。ホームページ内の海の写真はすべて八尾先生の作品です。ありがとうございます!

科学の荒波を航海する研究者の皆さんをサポートする灯台のような存在になることができればとの思いから、この写真を選びました。

会社紹介に私の写真を入れていますが、15年前(46歳)の時の写真です(古い写真ですみません)。現在の写真もつけておきますね。