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オプトアウトとオプトイン

「オプトイン」とは、「意思の伴う参加(同意)」であり、通常の臨床試験は、原則、「オプトイン」で実施されます。それに対して「オプトアウト」は、研究の実施についての情報を通知又は公開して、可能な限り拒否の機会を保障して行う研究を指し、被験者から同意は得ません。

生命・医学系指針では、可能な限り「オプトイン」で研究をすることが望ましいとされています。すなわち、過去のカルテデータなどの用いた研究などでも、もしも、現在も通院していて同意が取得できる状況であれば、同意を取ってから研究をしなさい、ということです。ただ、実際には、現在通院している患者さん全員の同意を取ってから研究をすることは極めて困難ですよね。

ただ、2022年5月26日に出されたガイドラインのQ&A(2-15)には、「同意を取得するための時間的余裕や費用等に照らし、本人の同意を得ることにより当該研究の遂行に支障を及ぼすおそれがあるときには、同号の規定によりこれを行うことが許容される」と書かれています。ほとんどの研究者は、時間的余裕や費用はないですから“時間的余裕や費用がなかったらオプトアウトで研究しても良い”との判断は、画期的ですね。

それでも倫理審査委員会によっては、プロトコール上、同意取得可能な被験者に対してはオプトインで同意を取得する旨の記載が必要と判断されることがあり、その場合には、(ほとんど使われない?)同意説明文書と同意書の書類を作成する必要があります。

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