ブログ

潰瘍性大腸炎が悪化したら絶食した方が良いのか?

以前は潰瘍性大腸炎が悪化して入院したら、すぐに持続点滴をして絶食にしていました。場合によっては中心静脈栄養(IVH)までして、長期間の絶食が普通でした。絶食にする根拠はあるのでしょうか。実は、絶食をする群としない群での比較試験が行われ、絶食にした方が、手術になってしまう割合が多いとの臨床試験の結果も報告されていたのです。

私は、潰瘍性大腸炎の患者さんが悪化して入院しても、本人が食事をしたいと言う限り、絶食はしないようにしていました。

その理由は、前のブログで書きましたように食物繊維は大腸粘膜の修復にとって重要な成分であるだけでなく、絶食は、かなりストレスになるからです。

潰瘍性大腸炎は、ストレスにより悪化します。ストレスには、肉体的ストレス(寝不足、過労、脱水、過度の日焼けなど)と精神的ストレス(不安、恐怖、悲しみ)があり、どちらでも悪化します。食事をしたいのに絶食をしなくてはならないことは、かなり大きな肉体的、精神的ストレスになると思います。

ただ、潰瘍性大腸炎が悪化して、とても食事が摂れないような状況であれば、持続点滴をして、脱水を防ぎ、栄養状態を改善すべきですね。

コメント

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

*