ブログ

一次予防(発癌予防)が可能な大腸癌検診

以前のブログで一次予防(発癌を予防する)と二次予防(癌死を予防する)について紹介しました。二次予防(癌死を予防する)の代表的対策は「早期発見・早期治療」をめざす「検診」です。検診は、症状のない人に検査をすることで癌を見つけるため、検診を開始すると癌の罹患率は上昇する傾向を認めるものの、検診により罹患率が低下することはありません。

しかし、大腸癌に関しては、日本でも米国でも、検診を始めてから、罹患率が低下する傾向が見られます。その理由として、大腸癌検診で大腸内視鏡検査をする機会が増えますが、大腸内視鏡検査では前癌病変の腺腫を見つけると内視鏡的に摘除するため、「将来、癌になる芽を摘んでいる」ことにより大腸癌の罹患が減少していると考えられます。

当然、大腸内視鏡検査をすることにより早期大腸癌も見つかりますので、大腸内視鏡検査は、一次予防も二次予防もできる素晴らしい検査ですね。

なお、日本では「大腸癌検診」と言えば「便潜血検査で陽性になったら大腸内視鏡」というイメージですが、米国では便潜血検査をせずに、いきなり大腸内視鏡検査をすることが多いです。米国では、現在、大腸癌は激減していて、人口あたりでは、日本の3分の1近くまで減っています!その理由として、米国では50歳になったら1回、無料で大腸内視鏡検査を受けることができる施策が行われているからと考えられています。

コメント

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

*