大腸内視鏡実践研究会
2010年頃から、米国よりNPSなど大腸内視鏡検査による強力な大腸癌罹患、死亡抑制効果を示す成果が数多く発表されるようになってきました。その知見をもとに米国では50歳時に、国民全員が無償で大腸内視鏡検査を受けることができる施策が実施されて大腸癌の罹患率、死亡率が激減しました。それに対して本邦では、2005年3月に大腸癌検診のガイドラインができてから現在まで全く改定されていません。16年間で科学や医学は大きく進歩しましたが、その期間、全くガイドラインが改定されなかったことは、大変な驚きですね。やっと、最近になり大腸癌検診のガイドラインを改定するためのための作業が始まったようです。その新しいガイドラインでは、大腸内視鏡検査が大腸癌対策の重要な検査として位置づけられる可能性が高いと思われます。しかし、仮に大腸内視鏡検査が大腸癌検診で重要な役割を担うことになったとしても、現在の本邦では国民全員が50歳の時点で大腸内視鏡検査を実施できるような体制は整っていません。
そこで、国民の多くが大腸内視鏡検査を受けることができるように、市中病院・クリニックにおける大腸内視鏡検査の量と質の向上および均てん化のために「大腸内視鏡実践研究会」を創設しました。
本研究会は、臨床の最前線のクリニックで多数の大腸内視鏡検査を実施している先生方に幹事になって頂き、これから市中病院やクリニックで積極的に大腸内視鏡検査を実施していこうと考えている先生方を支援するために、ホームページの開設と年1回の研究会の開催などをすることに致しました。さらには、大腸内視鏡を主な業務としている内視鏡開業医の先生方を対象とした実態把握研究などのプロジェクトも実施しています。
大腸内視鏡検査で開業をしようと考えておられる先生方にお役にたついろいろな情報も提供しています。幹事の先生方のクリニックを紹介する動画もアップしています。今年開催されました第1回研究会のほとんどの内容はホームページで見ることができます。
本研究会に興味をお持ちの先生におかれましては、ぜひとも下記のホームページから会員登録を行って頂き、日々の診療における大腸内視鏡検査の参考にしてください。
http://daichounaishikyoujissen.kenkyuukai.jp/special/?id=34232