現在、本邦の臨床試験において
データセンターの重要性が
高くなってきています
以前は、医師や研究者が臨床試験を実施したいと考えた時には、試験計画書(プロトコール)を作成し、倫理審査委員会の承認が得られれば、 比較的簡単に試験を開始することができました。しかし、最近になり、いろいろな問題が発生したことにより、試験を開始するためには多くの手続きが必要になってきました。 また、手続きの方法についても、細かい取り決めが設けられ、臨床をしている医師が一人で試験を開始することはきわめて負担が多く、試験をすることをあきらめている研究者もおられるかもしれません。
平成26年12月に施行された「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」においては、かなり細かいことが規定されており、この倫理指針を熟読して理解するだけでも、 かなり大変だったのですが、その後、個人情報保護法の改定があり、臨床研究法が施行され、これらの内容をすべて理解することは、きわめて困難になりました。 また、臨床研究法において、保険適応の基準が厳格化されたため、保険適応外の薬を用いる試験の多くにおいては、先進医療Bの申請も同時に行わなくてはならない状況になりました。 これらの倫理指針、法規定においては、モニタリングの実施やデータマネジメントの手順も定められており、さらに、データのねつ造事件などの頻発により、 データをねつ造していないことを証明しなくてはならない状況にもなってきました。そのため、研究者とは分離したデータセンターにおいて、 データのマネジメントや試験進捗をモニタリングする仕組みが必要となってきました。
これらの厳しい状況の下、苦労して研究される先生方に、当社が少しでもお役に立つことができればと考えております。